MotoGPRACE REPORTS

第19戦マレーシアGP

2022年10月23日(日)

セパン・インターナショナル・サーキット
気温:31℃、路面:ドライ・38℃、湿度:57%

バニャイア、今季7勝目。チャンピオン、最終戦に持越し。

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RACE REPORT

 第19戦マレーシアGPは、予選9番手から好スタートを切ったF・バニャイア(ドゥカティ)が、今季7勝目を挙げた。フリー走行、予選では転倒を喫し9番手という厳しいグリッドだったが、絶好のスタートを切ったバニャイアは1コーナーで2番手に浮上。それが勝利の最大の要因だった。

 

 バニャイアは、PPスタートから先行するJ・マルティン(ドゥカティ)が転倒してトップに浮上。レース中盤は予選2番手のE・バスティアニーニ(ドゥカティ)に先行されるが、14周目に再びトップに浮上すると20周のレースで圧倒的な速さを見せた。3日間を通し、熱帯の暑さと不安定な天候の中で厳しい走りを強いられたが、決勝でウイーク1の走りを見せたバニャイアは、「今日のスタートは僕のキャリアの中でもベストのひとつ。序盤はマルティンが激しくプッシュしていたし、その彼が転倒しトップに出た。その後、バスティアニーニに抜かれたが、自分のほうがペースが良かったので、また前に出て、優勝するためにできる限りのことをした。ファビオが3位だったので、今日の優勝はとても重要だった。バレンシアでは、ファビオは優勝しなければならないが、僕は14位でもいいので、いつものようにベストを尽くしたい」と緊張のレースを振り返った。今大会、バニャイアは総合2位のF・クアルタラロ(ヤマハ)に14点差で迎えた。タイトル獲得の可能性の中での戦いだったが、優勝でその差を23点へと広げ、圧倒的有利な状況で最終戦決着に持ち込んだ。

 

 2位にはバスティアーニ。そして予選12番手と厳しいグリッドから素晴らしい追い上げを見せたクアルタラロが3位に入り、バニャイアのタイトル決定に待ったを掛けた。「とてもいい気分だよ。長い間、表彰台に上がれなかったし、今日は自分の最大限の力を出し切った。これ以上の成績はないと思う。すごくハッピーな気分。少なくとも、タイトル争いをバレンシアに持ち込むことができた。たとえ可能性が非常に低くても、最終戦でチャンピオン争いを終わらせるために、できることはすべてやった」と、第13戦オーストリアGPの2位以来、6戦ぶりの表彰台獲得に満面の笑みだった。今大会は、フリー走行で転倒して左手中指を骨折。その後に行われた予選は、フリー走行の転倒の影響でQ2最下位の12番手に終わっていた。2連覇達成が厳しい状況に追い込まれていたが、「序盤の走りは今シーズンベストな走りだった」とオープニングラップに5番手まで浮上し、バニャイアのタイトル決定に待ったを掛ける走りにつながった。

 

 4位にM・ベッツェッキ(ドゥカティ)、5位には前戦オーストラリアGPで今季初優勝のA・リンス(スズキ)が入った。「今日はスタートがうまくいかず、その後もリアのトラクションに苦しんだ。なぜだかはわからないが、ウイークを通してもっとも悪い状態で、フリー、予選のようなペースで走れなかった」と2戦連続表彰台を獲得できず厳しい表情だった。

 

 6位にはJ・ミラー(ドゥカティ)で、この結果、ドゥカティはチームタイトルを獲得した。そのミラーに最終ラップに抜かれたM・マルケス(ホンダ)が7位でゴールした。前戦オーストラリアGPでは、右腕手術から復帰して4戦目にして2位初表彰台を獲得。今大会も予選3番手から連続表彰台が期待されたが、表彰台争いからじりじりと後退し7位がやっとだった。「昨日の予選は3番手を獲得できたが、予想もしていなかった走りだった。今日のレースは、ほぼ期予想していた通りの結果だった。いいスタートを切ったが、トップグループについていくだけのペースはなかった。だから必要のないリスクを避けて、しっかり走り切った。7位という結果だが、これからのマシン開発に向けて、いいデータが得られたと思う」と厳しいレースを振り返った。

 

 8位にB・ビンダー(KTM)、9位にJ・ザルコ(ドゥカティ)、10位にA・エスパルガロ(アプリリア)と続き、11位にF・モルビデリ、12位にC・クラッチローとヤマハ勢が続いた。

 

 フリー、予選で転倒が続いたP・エスパルガロ(ホンダ)は14位。右手負傷のために今大会も欠場した中上貴晶(ホンダ)の代役として3戦連続で出場した長島哲太は、5周目に転倒しリタイアに終わった。

RACE RESULT

Po. Rider/Team/Machine Time Support
1

#63 フランチェスコ・バニャイア

Ducati Lenovo Team / Ducati Desmosedici GP22

40’14.3320  
2

#23 エネア・バスティアニーニ

GRESINI Racing MotoGP / Ducati Desmosedici GP21

+0.270  
3

#20 ファビオ・クアルタラロ

Monster Energy Yamaha MotoGP / Yamaha YZR-M1

+2.773  
4

#72 マルコ・ベッツェッキ

Mooney VR46 Racing Team / Ducati Desmosedici GP21

+5.446  
5

#42 アレックス・リンス

Team SUZUKI ECSTAR / Suzuki GSX-RR

+11.923  
6

#43 ジャック・ミラー

Ducati Lenovo Team / Ducati Desmosedici GP22

+13.472  
7

#93 マルク・マルケス

Repsol Honda Team / Honda RC213V

+14.304  
8

#33 ブラッド・ビンダー

Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16

+16.805  
9

#5 ヨハン・ザルコ

Prima Pramac Racing / Ducati Desmosedici GP22

+18.358  
10

#41 アレイシ・エスパルガロ

Aprilia Racing / APRILIA RS-GP

+21.591  

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