MotoGPRACE REPORTS

第11戦カタルーニャGP

2023年9月3日(日)

カタルーニャ サーキット
路面:ドライ 32℃、気温:26℃、湿度:46%

スタート直後の多重クラッシュでバニャイヤ、欠場。

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RACE REPORT

 第11戦カタルーニャGPは、スタート直後の多重クラッシュで再スタートになり、1周減算の23周でレースは行われた。 多重クラッシュは、第1コーナーと第2コーナーで発生、第1コーナーは5台の多重クラッシュ、第2コーナーではPPスタートのF・バニャイア(ドゥカティ)がハイサイドで転倒し、J・ミラー(KTM)も転倒する波乱の幕開けだった。赤旗中断後、グリッドに並んだのは20台。ドゥカティワークスの2台がグリッドに並べず、総合首位につけるバニャイアの欠場は、ファンにとってはとても残念なニュースだった。

 

 こうして主役を欠いたカタルーニャGPだったが、予選17番手から決勝に挑んだF・クラルタラロ(ヤマハ)が大接戦の中で素晴らしい追い上げを見せた。オープニングラップに一気に10番手に浮上すると、その後、M・マルケス(ホンダ)をパスして9番手。その後、先行するB・ビンダー(KTM)が転倒して8番手へ。後半にはミラーを交わし7位でチェッカーを受けた。

 

 A・マルケス(ドゥカティ)、ミラー、A・フェルナンデス(KTM)、F・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)らとし烈な6位争いを繰り広げたクアラルタラロは、グループトップでゴールできなかったが、力強い走りだった。「今日の決勝は昨年のセッティングに戻し、昨年と同じフェアリングを装着して挑んだ。どちらも大きな効果を発揮してくれたし、素晴らしいレースができたと思う。スタートも良かった。それからも順調で今日の展開ではベストなリザルトだった」と、手応えある走りに明るい表情だった。

 

 ヤマハは、後半戦のスタートとなった第9戦イギリスGPからニューカウルを投入したが、今大会も予選17番手。そしてスプリントも18番手と大苦戦。昨年の大会で優勝したことが嘘のような低迷にフラストレーションを貯めていたが、問題の解消に大きく前進した。「この3日間は冷静に、そして懸命に仕事に取り組んだ。まだたくさんの課題は残っているが、次のミサノでさらに前進したい」と、完全復活に向けて一歩前進のレースだった。

 

 序盤、クアルタラロとバトルしたマルケスが13位でフィニッシュした。マルケスは、予選12番手。バスティアニーニのグリッドペナルティで11番手グリッドから決勝に挑み、再スタートでも好スタートを切った。序盤7番手に浮上したマルケスは、後半はペースが上がらず、ポジションも落としたが13位でフィニッシュ。2戦連続でポイントを獲得した。「ペッコと他のライダーに大きな怪我がなくて本当にうれしい。オープニングラップは、ペッコが転倒するのが見えたので、回避するためにできる限りのことをした。再スタートでは、いくつかポジションを上げることができた。昨日のスプリントも序盤はとてもいい走りが出来たが、今日も後半はペースをキープすることが出来なかった」 最高峰クラスで6回のタイトルを獲得したマルケスにとっては厳しいレースが続いているが、ホンダの完全復活に向けて一歩前進するレースだった。

 

 14位にはF・モルビデリ(ヤマハ)。「再スタートのときにほとんどのライダーが新品タイヤを履いたが、自分はそのままのタイヤでスタートした。だから、もっと悪い結果を予想していた」とポイント獲得もフラストレーションのたまるレースだった。

 

 15位には中上貴晶(ホンダ)で3戦ぶりにポイントを獲得した。後半戦のスタートとなったイギリスGP、オーストリアGPとリアのグリップ不足に苦戦。ハイスピードコース、高速コーナーが多いサーキットではより苦戦が鮮明だったが、「カタルーニャGPは、今年になって1番厳しいレース」と苦悩の表情だった。決勝ではリアにミディアムを選択。対して、ソフトを選択したJ・ミル(ホンダ)、I・レクオーナ(ホンダ)に先行を許したが、後半二人をパスしてのポイント獲得だった。

 

 多重クラッシュで再スタートできなかったバニャイアは、その後の検査で骨折はなかった。一方、バスティアニーニは、左足の踵と左手人差し指を骨折、イタリアに戻り手術を受けることになった。

RACE RESULT

Po. Rider/Team/Machine Time Support
1

#41 アレイシ・エスパルガロ

Aprilia Racing / APRILIA RS-GP

38’56.159  
2

#12 マーベリック・ビニャーレス

Aprilia Racing / APRILIA RS-GP

+0.377  
3

#89 ホルヘ・マルティン

Prima Pramac Racing / Ducati Desmosedici GP23

+2.831  
4

#5 ヨハン・ザルコ

Prima Pramac Racing / Ducati Desmosedici GP23

+4.867  
5

#88 ミゲル・オリベイラ

CryptoDATA RNF MotoGP Team / APRILIA RS-GP

+7.529  
6

#73 アレックス・マルケス

GRESINI Racing MotoGP / Ducati Desmosedici GP22

+10.590  
7

#20 ファビオ・クアルタラロ

Monster Energy Yamaha MotoGP / Yamaha YZR-M1

+10.821  
8

#43 ジャック・ミラー

Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16

+10.880  
9

#37 アウグスト・フェルナンデス

GASGAS Factory RacingTech3 / GASGAS RC16

+12.889  
10

#49 ファビオ・ディ・ジャンナントニオ

GRESINI Racing MotoGP / Ducati Desmosedici GP22

+13.280  

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