MotoGPRACE REPORTS

第4戦スペインGP

2023年4月30日(日)

スペイン・ヘレス・サーキット・アンヘル・ニエト
路面:ドライ 33℃、 気温:28℃、湿度:40%

バニャイヤ、今季初2勝め。ポイントリーダーに再浮上。

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RACE REPORT

 第4戦スペインGPは、予選4番手のB・ビンダー(KTM)と予選2番手のJ・ミラー(KTM)、そして予選5番手のF・バニャイヤ(ドゥカティ)の3人の戦いとなり、KTM勢の二人を抑えてバニャイヤが今季2勝目を挙げた。

 

 好スタートを切ったバニャイヤは、レース中盤まで、ミラーを抑え、ビンダーを追撃。そして、レース終盤、ペースの落ちたビンダーとの差を一気に縮め、ラスト4周となった21周の最終コーナーで首位に浮上。それからは後続の二人の追撃を抑えきって、24周のレースで真っ先にチェッカーを受けた。

 

 バニャイヤは、開幕戦ポルトガルGPで優勝するも、雨になった第2戦アルゼンチンGPでは、2番手を走行中に転倒リタイア。第3戦アメリカズGPでは首位を快走するも2戦連続の転倒リタイアと悔しいレースが続いていた。スペインGPでは、その鬱憤を見事に晴らした。「今日の優勝は、本当にうれしい。金曜日はフロントのフィーリングが悪くて思うように走れなかったが、土曜日、そして日曜日とチームが頑張ってくれたおかげで素晴らしいレースができた。昨日のスプリントは勝てなかったが、あることを発見し、それを試してみた。今日はすべてが完璧だった」と満面の笑みを浮かべた。前日のスプリントレースでは、ビンダーの後塵を拝して2位。しかし、この2位でヒントを掴んだことで一気にペースを上げることに成功した。

 

 2位にビンダー、3位にミラー。以下、J・マルティン(ドゥカティ)、A・エスパルガロ(アプリリア)、L・マリーニ(ドゥカティ)、ワイルドカードで出場のD・ペドロサ(KTM)、A・マルケス(ドゥカティ)と続き、9位で中上貴晶(ホンダ)が今季ベストのフィニッシュした。

 

 中上は開幕戦から3戦連続でトップ10に入れない苦戦が続いたが、今大会は予選11番手から決勝に挑み、9位でフィニッシュした。気温と路面温度が低い午前中のセッションで快速ラップを刻んだが、気温と路面温度があがる午後はリアのグリップ不足に苦しんだ。天候の変化とコンディションに翻弄される3日間だったが、粘り強い走りでシングルフィニッシュを果たした。「ヘレスは得意なコースなので、5,6番手でゴールしたいと思っていた。しかし、今日はリアのグリップが非常に悪くて思うようなペースで走れなかった。タイヤは金曜日のP1、P2で使ったミディアムを選択した。このときはペースも安定していたのだが、今日はこれまで感じたことがないグリップ不足に苦しんだ。昨日のスプリントも不可解な転倒だったので、今日は何としてもゴールしたいと思っていた。前を走るライダーの転倒などもあり、シングルフィニッシュできたのは本当にラッキーだった」と厳しいレースを振り返った。

 

 苦戦が続くホンダ勢だが、今大会、ワイルドカードで出場のS・ブラドルが14位。右手親指の負傷で欠場しているM・マルケスの代役で出場のI・レクアーナは16位だった。前戦アメリカズGPで優勝したA・リンスは、今大会はフロントのフィーリングに苦しんで予選18位。決勝は転倒リタイア。J・ミルも、予選20位、決勝は転倒リタイア。ホンダ勢は、今大会もコンディションの変化に苦戦した。

 

 10位には、F・クアルタラロ(ヤマハ)。もっとも得意とするコースだけに、表彰台争いに加われず、厳しい表情だった。クアルタラロは、スタート直後に他車と接触、そのアクシデントで赤旗中断となった。再スタートしたレースではロングラップペナルティを課されたが、そのロングラップもトラックリミットでやり直しに。実に2回のロングラップで16番手までポジションを落とし、それから追い上げたが10位がやっとだった。「1度目のスタート直後のアクシデントは、オーバーテイクを狙っていたわけではなかった。右にベゼッキ、左にオリベイラがいて、スペースがなくて接触した。ペナルティを与えられる理由はないと思う」とロングラップの裁定に不満な表情を見せたが、「でもペース自体は良かった」と、次戦に向けて気持ちを切り替えていた。

RACE RESULT

Po. Rider/Team/Machine Time Support
1

#1 フランチェスコ・バニャイヤ

Ducati Lenovo Team / Ducati Desmosedici GP23

39’29.085  
2

#33 ブラッド・ビンダー

Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16

+0.221  
3

#43 ジャック・ミラー

Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16

+1.119  
4

#89 ホルヘ・マルティン

Pramac Racing / Ducati Desmosedici GP23

+1.942  
5

#41 アレイシ・エスパルガロ

Aprilia Racing / APRILIA RS-GP

+4.760  
6

#10 ルカ・マリーニ

Mooney VR46 Racing Team / Ducati Desmosedici GP22

+6.329  
7

#26 ダニ・ペドロサ

Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16

+6.371  
8

#73 アレックス・マルケス

GRESINI Racing MotoGP / Ducati Desmosedici GP22

+14.952  
9

#30 中上 貴晶

LCR Honda IDEMITSU / Honda RC213V

+15.692  
10

#20 ファビオ・クアルタラロ

Monster Energy Yamaha MotoGP / Yamaha YZR-M1

+15.846  

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