MotoGPRACE REPORTS
第17戦タイGP
2022年10月2日(日)
チャーン・インターナショナル・サーキット
路面:ウエット 29℃、気温:27℃、湿度:85%
ミラー、連続表彰台。チャンピオンシップ、2ポイント差に。

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RACE REPORT
3連戦最後の戦いとなった第17戦タイGPは、予選でフロントローに並んだドゥカティのJ・ミラーとF・バニャイアが好走し、ミラーが2位、バニャイアが3位でフィニッシュした。先に行われたMoto2クラスが激しい雨の影響で2度の赤旗中断となった。そのためMotoGPクラスは26周を25周へと短縮、約1時間遅れの3時57分にスタートが切られた。今大会は台風接近の影響で不安定な天候とコンディションが続いたが、MotoGPクラスは金曜日土曜日のセッションはすべてドライ。決勝レースが初めてのウエットコンディションだった。
今大会ドライでもウエットでも好走を見せたミラーは、中盤まではトップを快走、後半は追い上げてきたM・オリベイラ(KTM)に先行を許したが、日本GPの優勝に続き、今大会も2位でチェッカーを受けた。「今日のレースはすごく長く感じた。自分のペースをしっかりキープし、ミスをしないように集中しなければならなかった。オリベイラに抜かれてからは、追いつき追い越せとプッシュした。しかし、最終セクションで彼は速くてじりじり離された。でも表彰台に立ててうれしい」と満面の笑みだった。
その2人にやや離されて3位でフィニッシュのバニャイアは、中盤にかけて、M・マルケス(ホンダ)、J・ザルコ(ドゥカティ)と3位争いの集団を形成したが、終盤はこの二人を引き離し3位でチェッカーを受けた。バニャイアは転倒ノーポイントに終わった日本GPのポイントを挽回し、今大会17位でノーポイントに終わった総合首位のF・クアルタラロ(ヤマハ)との差を18点から2点差へと縮めた。「長くて厳しいレースだったが、3位になれて本当に感激している。日本GPではウエットコンディションでいい走りが出来なかったので不安だった。今回はフロントの消耗に苦しんだが、なんとか3位でフィニッシュした。残り3戦。本当に重要な戦いになってきた」と念願のタイトル獲得に向けて大きく前進した。
4位にザルコ(ドゥカティ)。右腕上腕の再手術から3戦目となるM・マルケスが5位でフィニッシュした。「今日もいいレースをすることが出来た。とにかくミスをしないで最後まで走ろうと思った。中盤までバニャイアを抜こうと頑張ったが、ドゥカティの加速は速くで無理だった。でも、今大会はドライでもウエットでもいい走りが出来たことが最大の収穫」と確実に本来のパフォーマンスを取り戻しつつあることを感じさせる走りだった。
6位にE・バスティアーニ(ドゥカティ)、7位にM・ビニャーレス(アプリリア)。そして8位には、20番手グリッドから決勝に挑んだアレックス・マルケス(ホンダ)が続いた。今年はドライコンディションでは苦戦しているがウエットでは相変わらずの速さを見せてきた。今大会も後方から素晴らしい追い上げを見せた。「Moto2クラスのレースがウエットになったときにチャンスが巡ってきたと思った。序盤、雨量が多いときは快適だったが、終盤、路面が乾いてきてからは苦戦した」と一時は6番手に浮上するも最終的に8位でチェッカーを受けた。
9位にJ・マルティン(ドゥカティ)、10位にB・ビンダー(KTM)、11位にA・エスパルガロ(アプリリア)と続き、A・リンス(スズキ)が12位だった。今大会は、タイムが接近したドライコンディションでは10番手グリッド獲得とまずまずだったが、ウエットコンディションとなった決勝は序盤に大きくポジションを落としたことが影響し、12位がやっとだった。「今日はなんとかポイントを獲得できたがフィーリングが悪すぎた。特に雨量の多かった序盤は厳しかった」と本来得意とするウエットで苦戦して厳しい表情だった。
14番手グリッドからスタートしたF・モルビデリ(ヤマハ)13位。昨年左膝を手術してから思うような結果を残せていないがヤマハ勢トップでフィニッシュした。「序盤は前が全然見えなくて人生最大の恐怖体験だった。でも、誰もがスマートな走りをしていたし、視界ゼロの中でクレイジーな走りをする者もいなかった。その後、乾き初めてから本当のレースが始まったが、序盤のポジションが悪くてこれが精いっぱいだった」と語るも、調子を取り戻すきっかけになるレースだった。
総合首位のクラルタラロは予選4番手からノーポイントの17位。「1コーナーで押し出され、4コーナーで転びそうになる最悪のレース。視界も悪かった」と残念そうだった。今大会はJ・ミル(スズキ)の代役として出場のD・ペトルッチが20位。中上貴晶(ホンダ)の代役として出場の長島哲太が22位だった。
RACE RESULT
Po. | Rider/Team/Machine | Time | Support |
---|---|---|---|
1 |
#88 ミゲル・オリベイラ Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16 |
41’44.503 | |
2 |
#43 ジャック・ミラー Ducati Lenovo Team / Ducati Desmosedici GP22 |
+0.730 | |
3 |
#63 フランチェスコ・バニャイア Ducati Lenovo Team / Ducati Desmosedici GP22 |
+1.968 | |
4 |
#5 ヨハン・ザルコ Prima Pramac Racing / Ducati Desmosedici GP22 |
+2.490 | |
5 |
#93 マルク・マルケス Repsol Honda Team / Honda RC213V |
+2.958 | |
6 |
#23 エネア・バスティアーニ GRESINI Racing MotoGP / Ducati Desmosedici GP21 |
+13.257 | |
7 |
#12 マーベリック・ビニャーレス Aprilia Racing / APRILIA RS-GP |
+14.566 | |
8 |
#73 アレックス・マルケス LCR Honda Castrol / Honda RC213V |
+14.861 | |
9 |
#89 ホルヘ・マルティン Prima Pramac Racing / Ducati Desmosedici GP22 |
+15.365 | |
10 |
#33 ブラッド・ビンダー Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16 |
+18.097 |
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