MotoGPRACE REPORTS
第1戦ポルトガルGP
2023年3月25日(土)
アルガルベ・インターナショナル・サーキット
気温:23℃、路面:ドライ・39℃、湿度:46%
バニャイア、シーズン初戦V。スプリントと合わせて37ポイント。

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RACE REPORT
ポルトガルのアルガルベで2023年のシーズンが開幕した。07年以来、開幕戦の舞台はカタールだったが、今シーズンは06年のスペインGP以来、17年ぶりにヨーロッパからのスタートとなった。今年は通常の半分の距離と半分のポイント(1位12点で9位まで)で競われる「スプリントレース」が新たにスケジュールに加わり、土曜日に予選と「スプリントレース」、日曜日にこれまで通りの決勝レースと、グランプリ史上初の1大会2レース制となった。
開幕戦で素晴らしい走りを見せたのが、ディフェンディングチャンピオンのF・バニャイア(ドゥカティ)だった。スプリントレースでは、J・マルティン(ドゥカティ)とのし烈な戦いを制し、記念すべき「スプリントレース」の初レースを制する。そして、日曜日の決勝は、M・ビニャーレス(アプリリア)との一騎打ちとなったが、安定した走りで追撃を振り切った。
2レース完全制覇を達成したバニャイアは「これは間違いなく、僕のキャリアの中で最高のシーズンのスタートになった。ハッピーとしか言いようがない。チームがテストから素晴らしい仕事をしてくれた。開幕戦を迎えた時点ですでにマシンのセットアップはほぼ決まっていた」と満面の笑み。2月のマレーシア(セパン)、開幕の2週間前にアルガルベで行われた公式テストでライバルを圧倒した走りをそのまま再現した。「連戦となるアルゼンチンでは、状況は間違いなく変わると思う。それでも、新しいマシンのフィーリングは素晴らしいので、どんな状況にも対応できると思う」と、連勝に自信を見せた。
2位にビニャーレス。3位にM・ベゼッキ(ドゥカティ)という結果だった。バニャイアのチームメートのE・バスティアニーニは、「スプリントレース」で他者に追突されて転倒、右肩を骨折して日曜日の決勝レースを欠場した。
2年ぶりのタイトル奪還をめざすF・クアルタラロ(ヤマハ)は、スプリントレースで11位、日曜日の決勝レースで8位だった。ウインターテストで上々の仕上がりを見せたクアルタラロだったが、予選では思うようにアタックが決まらず11番手。厳しいグリッドからの決勝となり、両レースともに厳しい戦いを強いられた。スプリントレースでは、好スタートを切るもオープニングラップにJ・ミル(ホンダ)と接触してオーバーラン。大きくポジションを落とすという不運もあり、追い上げるも11位がやっと。日曜日は、バスティアニーニ(ドゥカティ)が怪我のために欠場したことで10番手グリッドから決勝に挑むも、オープニングラップに15番手までポジションを落とし、8位がやっとだった。クアルタラロは、「難しいレースだった。苦戦したイチバンの理由は、グリッド位置が悪かったこと。スプリントではローンチ・コントロールに不具合があり、今日はスタート直後のライン取りをミスして大きく後退してしまった。ペース自体はそれほど悪くなかった。ラストラップは、去年のファステスト・ラップにかなり近づいていた。今年は全員のペースが非常に速くなっている」と厳しい2日間を振り返った。
チームメートのF・モルビデリはスプリントレースで14位とポイントを獲得できず。日曜日のレースでは14位でポイントを獲得した。
4年ぶりのタイトルをめざす、M・マルケス(ホンダ)が、予選では64回目(3クラス通算92回目)のPPを獲得。その後に12周で行われたスプリントレースでは3位になり、低迷脱出に向けてまずまずのスタートを切った。スプリントレースでマルケスは、一時5番手にポジションを落としたが、ラスト2周で先行する2台をパスし、ファンを喜ばせた。その勢いで日曜日に25周で行われる決勝でも表彰台を目指し好スタートを切ったが、3周目の3コーナーで先行するJ・マルティン(ドゥカティ)とM・オリベイラ(アプリリア)に接触して転倒リタイアに終わった。2日間の2レースで、対照的な結果に終わったマルケスは、「まず最初に、オリベイラと彼のチーム、そしてポルトガルのファンに対して謝罪したい。本当に大きなミスを犯してしまった。しかし、このような事態を招いてしまったのは私の意図したことではなかった。あのとき、マルティンを追い抜くつもりはなかったのだが、フロントが大きくロックしてしまった。事故の後、すぐにミゲルのところへ行き、メディカルセンターにいる彼の様子も見に行った。幸いにも彼に怪我なくて本当に良かった」とコメントした。この接触事故でマルケスは、次戦のGPでWロングラップのペナルティを課せられることになった。マルケスは、この事故で右手親指の第一中手骨を骨折し、第2戦アルゼンチンGPを欠場することになった。
Repsol Honda Teamに移籍して初レースとなったJ・ミルは、予選14番手からスプリントレースは転倒リタイア、日曜日の決勝レースは11位だった。
RACE RESULT
Po. | Rider/Team/Machine | Time | Support |
---|---|---|---|
1 |
#1 フランチェスコ・バニャイヤ Ducati Lenovo Team / Ducati Desmosedici GP23 |
41’25.4010 | |
2 |
#12 マーベリック・ビニャーレス Aprilia Racing / APRILIA RS-GP |
+0.687 | |
3 |
#72 マルコ・ベッツェッキ Mooney VR46 Racing Team / Ducati Desmosedici GP22 |
+2.726 | |
4 |
#5 ヨハン・ザルコ Pramac Racing / Ducati Desmosedici GP23 |
+8.060 | |
5 |
#73 アレックス・マルケス GRESINI Racing MotoGP / Ducati Desmosedici GP22 |
+8.125 | |
6 |
#33 ブラッド・ビンダー Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16 |
+8.247 | |
7 |
#43 ジャック・ミラー Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16 |
+8.381 | |
8 |
#20 ファビオ・クアルタラロ Monster Energy Yamaha MotoGP / Yamaha YZR-M1 |
+8.543 | |
9 |
#41 アレイシ・エスパルガロ Aprilia Racing / APRILIA RS-GP |
+9.294 | |
10 |
#42 アレックス・リンス LCR Honda Castrol / Honda RC213V |
+11.591 |
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