MotoGPRACE REPORTS

第12戦サンマリノGP

2023年9月10日(日)

ミサノワールドサーキット・マルコ・シモンチェリ
路面:ドライ 44℃、気温:29℃、湿度:54%

負傷のバニャイア、3位表彰台。マルケス、今季ベストの7位。

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RACE REPORT

 カタルーニャGPからの連戦となった第12戦サンマリノGPは、ホームGPで迎えたF・バニャイア(ドゥカティ)が、スプリントで3位、決勝レースでも3位になり、地元ファンから大きな拍手が送られた。

 

 前戦カタルーニャGPでは、スタート直後に転倒を喫し後続車に両足を轢かれた。そのアクシデントで右足は完全に状態ではなく、杖をつき、足を引きずる痛々しい姿で出場を決めた。ハンディキャップを抱えるバニャイアだったが、今大会スプリントと決勝レースを制したJ・マルティン(ドゥカティ)との差を36点差に抑えた。オーストリアGPを終えた時点で62点差だったが、転倒ノーポイントに終わったカタルーニャGPで50点差。そして今大会36点差とマルティンに迫られたバニャイアだが、「今回は両レースともに5位以内に入ることが目標だった。それを達成できてうれしい。正直、1週間前には、こんな結果を予想するのは難しかった。とにかく可能な限りホルヘについていこうと頑張った」と、苦しい戦いを振り返った。

 

 足の負傷のためステップワークが使えず、腕だけでライディングするという厳しい状態だった。加えて、連日30度前後の暑さが、その戦いに拍車を掛けた。そうした苦しいレースを戦い抜き、スプリントでメダルを獲得、決勝レースで表彰台に立ったバニャイアに、地元ファンから惜しみない拍手が送られた。「今日は後ろにダニ(ペドロサ)がいて、とにかく抜かれないように全力をつくした。終盤の2,3周は、本当に苦しかった」。転倒リタイアのカタルーニャ、万全な体調で戦えなかったミサノと苦しい2連戦となったバニャイア。ポイント差は縮まったが、タイトル2連覇への闘志を感じさせるレースだった。

 

 チームメートのE・バスティアーニ(ドゥカティ)は、前戦カタルーニャGPの転倒負傷のため今大会を欠場した。

 

 厳しい表彰台争いの後方では、M・マルケス(ホンダ)が予選6番手からスプリントで10位、決勝レースでは今季ベストの7位でフィニッシュした。後半戦に入ってから、レースへの取り組みを変えたマルケスは、現状のマシンのパフォーマンスを最大限に生かし、完走を目指した。これまで6度のタイトルを獲得を果たしているマルケスとしては、フラストレーションのたまる戦いだが、RC213Vのパフォーマンスを上げることに集中した。戦いを終えたマルケスは「今日は、表彰台争いをした(転倒リタイア)ル・マンと同じくらい最高のレースだった。そして、今シーズン最高の日曜日になった」と3戦連続でのポイント獲得に笑みを浮かべた。今年はリアのトラクション不足に苦しみ、限界を超えての転倒が多いが、後半戦は着実に走り切ることで問題点の解消に向けてデータを蓄積している。サンマリノGPの舞台となるミサノは、路面のグリップが良く、これまでの課題だったリアのトラクション不足がやや緩和されたことで、今季ベストリザルトにつながった。

 

 チームメートのJ・ミル(ホンダ)はスプリントで23位、決勝レースは転倒リタイアだったが、マシンの進歩を感じ取るレースになった。中上貴晶(ホンダ)はバランスに苦しみ、決勝レースでは腕上がりにも苦戦しノーポイント。今大会は負傷欠場のA・リンスの代役として出場の高橋巧(ホンダ)は予選を通過できず。ワイルドカードで出場のS・ブラドル(ホンダ)もノーポイントと、ホンダ勢全体としては、今大会も苦戦が続いた。

 

 後半戦に入ってマシンの進化を感じさせてリザルトを上げてきたF・クアルタラロ(ヤマハ)は、今大会は予選13位、スプリント、決勝ともに13位と苦戦のレースだった。「マシンは改善されているしスピードもある。すぐに追いつくことができるのに抜けないという課題は変わっていない。マシンの速さを結果につなげられていないのが残念」2年前には念願のタイトル獲得を果たしたサーキット。両レースともに表彰台争いに加わらず悔しい結果だったが、ここからの戦いを期待させる内容だった。

 

 チームメートのF・モルビデリ(ヤマハ)は、予選19位、スプリント18位、決勝15位。「今大会はタイヤのパフォーマンスをうまく引き出せなかった」と厳しいレースだった。

RACE RESULT

Po. Rider/Team/Machine Time Support
1

#89 ホルヘ・マルティン

Prima Pramac Racing / Ducati Desmosedici GP23

41’33.421  
2

#72 マルコ・ベゼッキ

Mooney VR46 Racing Team / Ducati Desmosedici GP22

+1.350  
3

#1 フランチェスコ・バニャイヤ

Ducati Lenovo Team / Ducati Desmosedici GP23

+3.812  
4

#26 ダニ・ペドロサ

Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16

+4.481  
5

#12 マーベリック・ビニャーレス

Aprilia Racing / APRILIA RS-GP

+10.510  
6

#88 ミゲル・オリベイラ

CryptoDATA RNF MotoGP Team / APRILIA RS-GP

+12.274  
7

#93 マルク・マルケス

Repsol Honda Team / Honda RC213V

+13.576  
8

#25 ラウル・フェルナンデス

CryptoDATA RNF MotoGP Team / APRILIA RS-GP

+14.091  
9

#10 ルカ・マリーニ

Mooney VR46 Racing Team / Ducati Desmosedici GP22

+14.982  
10

#5 ヨハン・ザルコ

Prima Pramac Racing / Ducati Desmosedici GP23

+15.484  

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