MotoGPRACE REPORTS

第15戦インドネシアGP

2023年10月15日(日)

プルタミナ・マンダリカ
インターナショナル・サーキット
路面:ドライ 57℃、気温:31℃、湿度:65%

バニャイア、今季6勝目。13番手クリッドからの追い上げ。

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RACE REPORT

第15戦インドネシアGPは、表彰台に立った3選手のタイム差が、0.433秒という大接戦となり、13番手グリッドから素晴らしい追い上げをみせたF・バニャイア(ドゥカティ)が優勝した。予選ではQ2進出を逃し13番手グリッドと精彩が欠いた。前日のスピリントもグリッドの悪さが影響して8位がやっと。しかし、決勝レースでは、オープニングラップに6番手に浮上すると、2周目に4番手、3周目に3番手に浮上した。首位を快走するJ・マルティン(ドゥカティ)がレース中盤に転倒リタイア。勢いを止めないバニャイアは、マルティンの転倒で首位に立ったM・ビニャーレス(アプリリア)との差をぐいぐい縮めて行く。そして、20周目のヘアピンでビニャーレスを交わし、首位に浮上した。しかし、ビニャーレス(アプリリア)も諦めない。さらに背後からはF・クラルタラロ(ヤマハ)が追い上げてくる。レース終盤には3台の凄絶な接戦となったが、バニャイアが後続の二人を抑え、27周のレースで今季6勝目を達成した。

 

第11戦カタルーニャGPの決勝で転倒してから、4戦ぶりの優勝。前日のスプリントでは、優勝したマルティンに総合首位の座を奪われたが、この日のレースで、再び、総合首位に返り咲いた。バニャイアは「優勝できるなんて信じられないし、チームがまた素晴らしい仕事をしてくれた。今朝のウォームアップでマシンの状態が良くなった。今日もマルティンが逃げたけど、レースは長いし、もう少し様子を見ようと思っていたんだ。タイアの消耗にも気をつかっていたし、終盤になったらプッシュしようと思っていた。今日は13位からいいスタートを切れたことも勝因だった。本当にうれしい」と今季6勝目に満面の笑みだった。

 

2位にビニャーレス(アプリリア)。3位は、バニャイアとビニャーレスを激しく追撃したクアルタラロ。アメリカズGP、インドGPに続き、今季3度目の表彰台獲得。「最高にうれしい。今日のレースのキーポイントはウォームアップラップでリアタイヤを激しくスピンさせてタイアの温度を上げたこと。この時点でいいレースになることは確信していたし、自分のスピードもアピールできた。今日は限界ぎりぎりの走りだった。トップにコンマ4秒差でゴールできたことも素晴らしかった」と、今季いちばんのパフォーマンスを喜んだ。今季ベストタイの4番手グリッド。グリッドが良ければ、加速とストレートで勝るドゥカティ、アプリリア、KTM軍団との余計なバトルを回避できるが、今大会もグリッドのアドバンテージを見事に生かした。

 

4位にはF・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)。5位にM・ベゼッキ(ドゥカティ)、6位にB・ビンダー(KTM)、7位にJ・ミラー(KTM)、そして、E・バスティアニーニ(ドゥカティ)が今季ベストタイの8位でゴールした。バスティアニーニは、開幕戦ポルトガルGPの怪我で完全に出遅れるシーズンとなったが、やっと調子を取り戻してきた。「スタート直後の11コーナーでマルクと接触して最後尾まで落ちてしまった」と語るが、そこから猛列に追い上げた。

 

A・リンス(ホンダ)が9位。リンスは第6戦イタリアGPで怪我をしてから治療とリハビリを続けてきたが、約4か月ぶりの復帰戦で、見事、ポイントを獲得した。前戦日本GPでは、復帰を果たすもまだ完治していない右足の痛みのために予選、決勝をキャンセルしていた。今大会は、スプリントで18位完走。そして決勝では、粘り強い走りでシングルフィニッシュを果たした。「実戦を離れて100日以上が立っているし、復帰戦でポイントを獲得できてうれしい。ラスト10周は右足の痛みがひどかったが、なんとか最後まで走れた。フィーリングも戻ってきた。全力でサポートしてくれたチームに感謝したい」と厳しいレースを走り切って納得の表情だった。

 

10位にA・エスパルガロ(アプリリア)。中上貴晶(ホンダ)は11位。15番手グリッドから好スタートを切ったF・モルビデリ(ヤマハ)は、電気系のトラブルでポジションを落とし14位だった。

 

M・マルケス、J・ミルのレプソルホンダ勢はともに転倒リタイア。21台が出場し、完走14台という厳しいレースだった。

RACE RESULT

Po. Rider/Team/Machine Time Support
1

#1 フランチェスコ・バニャイヤ

Ducati Lenovo Team / Ducati Desmosedici GP23

41:20.2930  
2

#12 マーベリック・ビニャーレス

Aprilia Racing / APRILIA RS-GP

+0.306  
3

#20 ファビオ・クアルタラロ

Monster Energy Yamaha MotoGP / Yamaha YZR-M1

+0.433  
4

#49 ファビオ・ディ・ジャンナントニオ

GRESINI Racing MotoGP / Ducati Desmosedici GP22

+6.962  
5

#72 マルコ・ベゼッキ

Mooney VR46 Racing Team / Ducati Desmosedici GP22

+11.111  
6

#33 ブラッド・ビンダー

Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16

+11.228  
7

#43 ジャック・ミラー

Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16

+12.474  
8

#23 エネア・バスティアニーニ

Ducati Lenovo Team / Ducati Desmosedici GP23

+12.684  
9

#42 アレックス・リンス

LCR Honda Castrol / Honda RC213V

+22.540  
10

#41 アレイシ・エスパルガロ

Aprilia Racing / APRILIA RS-GP

+30.468  

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