MotoGPRACE REPORTS

第17戦タイGP

2023年10月29日(日)

チャンギ・インターナショナル・サーキット
路面:ドライ 37℃、気温:31℃、湿度:60%

バニャイア、2位表彰台。ポイントリーダーを堅守。

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RACE REPORT

 第17戦タイGPは、PPを獲得したJ・マルティン(ドゥカティ)、予選5番手のB・ビンダー(KTM)、そして予選6番手のF・バニャイア(ドゥカティ)の3人の優勝争いとなり、マルティンが優勝、2位にバニャイア、3位にビンダーという結果だった。最終ラップ最終コーナーまで続いた3人の手に汗を握る戦いは、わずか、0.114秒差。2番手でチェッカーを受けたビンダーにトラックリミット違反で1ポジションダウンのペナルティが科されたことで、バニャイアが2位へ繰り上がった。

 

 前日のスプリントでクラッチに問題を抱え、さらに、J・ザルコ(ドゥカティ)、M・マルケス(ホンダ)とのバトルで優勝争いから後退、7位に終わっていたバニャイアは、決勝レースも序盤は6番手と出遅れたが、着実にポジションを回復。中盤以降は、先行するマルティンとビンダーに追いつき、し烈な優勝争いに加わった。激しいバトルで2位表彰台に立ったバニャイアは、「スタートは良かったし上位につけることが出来たが、大混戦の中でなかなか前に出られなかった。それが一番やりたくなかったことだったが、後半は優勝争いに加われた」と、優勝を逃すも、厳しい戦いで2位になり、納得の表情だった。第15戦インドネシアGPではワーストグリッドの13番手からスプリント8位、決勝で優勝。第16戦オーストラリアGPは、悪天候でスプリントがキャンセルとなったが、日程変更で土曜日に行われた決勝では、予選3番手から決勝2位。そしてタイGPでは、スプリント7位、決勝2位と3戦連続で表彰台に立ち、過酷な3連戦を締めくくった。

 

 この3連戦では、予選で苦戦し、タイトル争いをするマルティン(ドゥカティ)が好走を見せたことで一時首位から脱落したが、すぐに逆転。3連戦を終えて13点差で総合首位をキープ。2年連続タイトル獲得に向けて、また一歩前進した。「この3連戦、完ぺきではなかったが、タイGPは本当にいい仕事ができた。最終ラップの戦いは本当に厳しかったが、アドバンテージのない戦いの中でしっかり2位になれたからね。次のマレーシアも僕にとっては素晴らしいコース。スピードが戻ってきた今大会の調子をキープして、予選、決勝で上位を目指したい」シーズンは残り3戦。チャンピオン争いは、プラマックのマルティン(ドゥカティ)との事実上の一騎打ち。マレーシア、カタール、最終戦バレンシアの3連戦は、世界中が注目する戦いとなりそうだ。

 

 4位にM・ベゼッキ(ドゥカティ)、5位にA・エスパルガロ(アプリリア)。この二人と接近戦を繰り広げたF・クアルタラロ(ヤマハ)が6位だった。今シーズンもっともタイムが接近したタイGPのプラクティスは、トップから18番手までが0.541秒差。Q2にダイレクトに進出した上位10人の差は、わずか、0.304秒だった。その激しいアタック合戦の中で10番手グリッドを獲得したクアルタラロは、スプリントで11位、決勝では6位。グリッドの位置、そしてパッシングポイントの少ないコースレイアウトに苦戦した。「単独で走っているときはいいのだが、混戦になるとタイムが落ちる。そのために何度かミスをしてスプリントはポジションを落としてしまった。でも、決勝は、いいレースができた。いろいろなライダー、そしてマシンと厳しいバトルを繰り広げ、いろいろ得ることも多かった。このレースで得たことを次からの戦い、そして来年に向けてしっかりフィードバックしたい」と、表彰台に立てずも、収穫の多いレースだった。

 

 レース終了後、先着したA・エスパルガロ(アプリリア)が空気圧違反で3秒のペナルティが科されたことで、クアルタラロは5位へとポジションを上げた。

 

 レース中盤、クアルタラロとし烈なバトルを繰り広げたM・マルケス(ホンダ)が7位でフィニッシュ。A・エスパルガロ(アプリリア)のペナルティで6位に繰り上がった。予選8番手。前日のスプリントで4位と好走を見せたマルケスは、決勝レースでも序盤はA・エスパルガロ、バニャイア。中盤はクアルタラロと、激しい戦いを繰り広げた。「スプリント、そして決勝と本当にエキサイティングだった。特に決勝レースは、スタート直後からバトルがあり、序盤はどこを見てもバイクがいるという激しい接戦だった。その中で、アレイシ、ペッコ、そしてファビオといいバトルができた。どれも厳しいバトルだったが、とても楽しかった。ただ、序盤にかなり頑張ったのでタイヤの消耗でややペースを落としたが、全体的にポジティブな週末だった」と満面の笑みだった。インドネシア、オーストラリアでは苦戦するも、3連戦最後のタイGPでは、過去の大会でファンを熱狂させたマルケスが、今大会もサーキットに集まったファンを多いに喜ばせた。

 

 7位にL・マリーニ(ドゥカティ)。5位でゴールしたA・エルパルガロ(アプリリア)は8位にダウン。9位にF・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)。10位にザルコ(ドゥカティ)だった。

 

 以下、F・モルビデリ(ヤマハ)11位。J・ミル(ホンダ)12位、E・バスティアニーニ(ドゥカティ)13位、中上貴晶(ホンダ)14位という結果だった。

RACE RESULT

Po. Rider/Team/Machine Time Support
1

#89 ホルヘ・マルティン

Prima Pramac Racing / Ducati Desmosedici GP23

39:40.045  
2

#1 フランチェスコ・バニャイヤ

Ducati Lenovo Team / Ducati Desmosedici GP23

+0.253  
3

#33 ブラッド・ビンダー

Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16

+0.114  
4

#72 マルコ・ベゼッキ

Mooney VR46 Racing Team / Ducati Desmosedici GP22

+2.005  
5

#20 ファビオ・クアルタラロ

Monster Energy Yamaha MotoGP / Yamaha YZR-M1

+4.550  
6

#93 マルク・マルケス

Repsol Honda Team / Honda RC213V

+5.362  
7

#10 ルカ・マリーニ

Mooney VR46 Racing Team / Ducati Desmosedici GP22

+6.778  
8

#41 アレイシ・エスパルガロ

Aprilia Racing / APRILIA RS-GP

+7.303  
9

#49 ファビオ・ディ・ジャンナントニオ

GRESINI Racing MotoGP / Ducati Desmosedici GP22

+7.569  
10

#5 ヨハン・ザルコ

Prima Pramac Racing / Ducati Desmosedici GP23

+9.377  

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