MotoGPRACE REPORTS

第18戦マレーシアGP

2023年11月12日(日)

セパン・インターナショナル・サーキット
路面:ドライ 51℃、気温:33℃、湿度:73%

バスティアニーニ、今季初優勝。チャンピオン争い14点差。

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RACE REPORT

 第18戦マレーシアGPは、今季ベストグリッドの3番手から好スタートを切ったE・バスティアニーニ(ドゥカティ)が、今季初優勝を達成した。フロントローから好スタートを切って、1コーナー立ち上がりで首位に浮上すると、20周のレースをトップで快走した。前日のスプリントで4位になり復調を感じさせたバスティアニーニは、「今年は怪我などで困難なシーズンだったが、こうして優勝することが出来て本当にうれしい。今日はなにも考えず、勝利のために走り続けた。スタートからプッシュしてトップをキープしたが、体力の限界だった」と披露困憊。最高気温33℃の猛暑の中での熱走だった。

 

 今年は開幕戦ポルトガルGPで右肩を骨折して、以後シーズン序盤の4戦を欠場。シーズン後半戦のカタルーニャGPで復帰するも、スタート直後の多重クラッシュで左足と左手を負傷して、再び3戦を欠場するなど怪我に泣いた。しかし、インドネシア、オーストラリア、タイと続いた3連戦で徐々に調子を取り戻し、タイGPでエンジンブレーキの調整を変更したことが、今大会の好走につながった。「今大会は、これまで苦しんで来たエンジンブレーキの調整がうまくいって、ミスもなく楽しく走れた。楽しさが増すとスピードも増す」とコメントも弾んだ。ドゥカティ・ワークスに移籍して1年目。ワークスチームの期待にやっと応えて、満面の笑みだった。

 

 2位は前日のスプリントで今季2勝目を挙げたA・マルケス(ドゥカティ)で、決勝レースでは今季2回目の表彰台獲得。

 

 3位には総合首位のF・バニャイア(ドゥカティ)で、タイトル争いをするJ・マルティン(ドゥカティ)の追撃を振り切っての表彰台獲得だった。前日のスプリントでは、マルティン(ドゥカティ)が2位。バニャイア3位で、13点差が11点差に縮まったが、決勝レースで先着したことで、再び、その差を14点へと広げた。第11戦カタルーニャGP以来、7戦ぶり7回目のPPから、2戦を残しタイトル王手をかけたバニャイアは、「ホルヘの前でゴールできたことは、とても重要だった。彼を引き離してから前の二人を追ったが、フロントタイヤが厳しくリスキーな走りを回避した。勝てなかったが、表彰台に立てたし、PPも獲得できた。次のカタールGPでも、引き続き最大限の力で挑みたい」と、2連覇に向けて大きく前進し、満面の笑みだった。

 

 4位にマルティン。5位には、予選8番手から着実にポジションを上げたF・クアルタラロ(ヤマハ)が続いた。クアルタラロは、5位争いの大きなグループの中で、中盤にJ・ミラー(KTM)を抜いて6番手へ。終盤はM・ベゼッキ(ドゥカティ)を交わし5番手でチェッカーを受けた。アジア、オセアニアラウンドに入って、ヤマハYZRーM1はマシンのパフォーマンスが向上していることを感じさせている。今大会は、それを結果につなげた。前日のスプリントでは、スタート直後にスタートデバイスのロックをかけたままというミス。1コーナーで大きく遅れて16位だったが、決勝レースでは、良いスタート切り、大集団となった5位争いを制した。「今日はいいスタートが切れたが、ジャックをパスするのに時間をロス、タイヤも消耗させてしまった。そのため後半は厳しかったが、今日の状況で5位は最大限の結果。いいバトルが出来たし、いい刺激になった」と終盤の2戦に向けて手応えをアピールした。

 

 6位にベゼッキ(ドゥカティ)、7位には15番手グリッドのF・モルビデリ(ヤマハ)。「ペースも良かったし、何台もパスすることが出来た」と納得の表情だった。以下、ミラー(KTM)、F・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)、L・マリーニ(ドゥカティ)と続いた。

 

 予選20番手から追い上げたM・マルケス(ホンダ)は13位。今大会、予選、スプリント、決勝と苦戦が続いたマルケスは、「スプリントも決勝も、20番手グリッドからのレースとなり、厳しい戦いだった。すべては予選の失敗が原因だったが、フロント、リアのバランスが悪かった。スプリントは転倒したが、決勝はいくつかポイントを獲得することが出来た」と厳しいレースを振り返った。A・リンスの代役として出場のI・レクオーナ(ホンダ)は16位、中上貴晶(ホンダ)は転倒再スタートを切って18位。J・ミル(ホンダ)は転倒リタイアだった。

RACE RESULT

Po. Rider/Team/Machine Time Support
1

#23 エネア・バスティアニーニ

Ducati Lenovo Team / Ducati Desmosedici GP23

39:59.1370  
2

#73 アレックス・マルケス

GRESINI Racing MotoGP / Ducati Desmosedici GP22

+1.535  
3

#1 フランチェスコ・バニャイヤ

Ducati Lenovo Team / Ducati Desmosedici GP23

+3.562  
4

#89 ホルヘ・マルティン

Prima Pramac Racing / Ducati Desmosedici GP23

+10.526  
5

#20 ファビオ・クアルタラロ

Monster Energy Yamaha MotoGP / Yamaha YZR-M1

+15.000  
6

#72 マルコ・ベゼッキ

Mooney VR46 Racing Team / Ducati Desmosedici GP22

+16.946  
7

#21 フランコ・モルビデリ

Monster Energy Yamaha MotoGP / Yamaha YZR-M1

+18.553  
8

#43 ジャック・ミラー

Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16

+19.204  
9

#49 ファビオ・ディ・ジャンナントニオ

GRESINI Racing MotoGP / Ducati Desmosedici GP22

+19.399  
10

#10 ルカ・マリーニ

Mooney VR46 Racing Team / Ducati Desmosedici GP22

+19.740  

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