MotoGPRACE REPORTS

第19戦カタールGP

2023年11月19日(日)

ロサイル・インターナショナル・サーキット
気温:26℃、路面:ドライ・28℃、湿度:59%

バニャイア、2位。チャンピオンシップ、リード。

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RACE REPORT

 第19戦カタールGPは、予選4番手からホールショットを奪い、レース終盤までトップを快走したF・バニャイア(ドゥカティ)が2位でフィニッシュ。優勝こそ逃したが、2年連続タイトル獲得に向けて大きく前進した。

 

 前日のスプリントで5位と苦戦し、このレースで優勝した総合2位のJ・マルティン(ドゥカティ)に7点差に詰め寄られた。マルティンの後塵を拝したバニャイアは、「今日はハードにプッシュすることができなかったし、トラクションもなくて思うように走れなかった」と厳しい表情だった。しかし、決勝ではセットアップを見直し、スタートから18周目までトップを快走した。終盤は今大会好調なF・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)に先行を許したが、22周のレースでしっかり2位をキープ。このレースで10位に終わったマルティンとの差を、再び、21点へと広げた。厳しい戦いを終えたバニャイアは、「7点差から21点差にすることが出来た。これで少し差をつけた状態でバレンシアに向かうことが出来る。しかし、21ポイント差は安心できないし、最終戦も全力でいく」と満面の笑みも気持ちを引き締めていた。終盤、ジャンアントニオに抜かれた後、バニャイアはジャンアントニオのスリップストリームに吸い込まれて1コーナーでオーバーランを喫した。「これが、このレースで唯一のミスだったが、後続に大きなギャップがあったのでなんとか助かった。今日は勝ちたかったが、ジャンアントニオが速すぎた」と厳しい戦いを振り返った。

 

 これで3連戦最後の戦いとなる最終戦バレンシアGPを迎える。しかし、スプリントでタイトルが決定することは難しく、今季最後の決勝レースが、まさにタイトル決定戦となる。

 

 優勝したジャンアントニオは初優勝。3位にL・マリーニ(ドゥカティ)。以下、M・ビニャーレス(アプリリア)、B・ビンダー(KTM)、A・マルケス(ドゥカティ)と続いた。

 

 7位に、F・クアルタラロ(ヤマハ)。13番手グリッドから素晴らしい追い上げを見せた。「今回も厳しいグリッドからのスタートだったが、いいレースができた。昨日のスプリントとは違ってスタートが良かったことが結果につながった。昨日よりラップタイムもペースも速かったし、現状のベストは出せたと思う。でも、最終ラップのアレックス(マルケス)とのバトルはかなり厳しかった。速さではまさっていたのにパスすることはできなかった。それがいまの課題。それでも今日のレースには満足しているし、いい仕事ができた」と納得の表情だった。依然として、ドゥカティ、アプリリア、KTM勢に苦戦しているヤマハだが、レースをこなす毎に確実にパフォーマンスを上げており、これからの戦いに注目される。

 

 8位にはE・バスティアーニ(ドゥカティ)。前戦マレーシアGPで今季初優勝を達成したが、スプリントでは、他者の転倒に巻き込まれる不運で20位。決勝は14番手グリッドから8位まで追い上げたが、「序盤にペースを上げられなかったのが影響した。後半はバイクのフィーリングも良くていいペースで走れた」と表彰台争いに届かずも、手応えあるレースだった。

 

 9位にJ・ミラー(KTM)、10位にマルティン(ドゥカティ)。予選7番手から序盤トップグループに加わったM・マルケス(ホンダ)が11位でチェッカーを受けた。「もっと苦戦すると思っていたので、今日の結果には満足している。今日はレースの大半をマルティンの後ろで走ったが、正直、僕もマルティンも厳しい走りを強いられた」。しかし、ところどころで見せる「さすがのパフォーマンス」に、観客から大きな拍手が送られた。次戦バレンシアGPは、マルケスにとってRepsol Honda Teamで走る最後のレース。「とても忙しく、そして、感情的な週末になると思うが、いつもと同じように100%の集中力で、最後の1周まで戦い続ける」と11年間在籍したRepsol Honda Teamラストランの意気込みを語った。

 

 J・ミル(ホンダ)が14位。タイヤの選択をミスしたF・モルビデリ(ヤマハ)が16位。中上貴晶(ホンダ)は19位。A・リンスの代役として出場のI・レクオーナ(ホンダ)はトラブルでリタイアに終わった。

RACE RESULT

Po. Rider/Team/Machine Time Support
1

#49 ファビオ・ディ・ジャンナントニオ

GRESINI Racing MotoGP / Ducati Desmosedici GP22

41:43.6540  
2

#1 フランチェスコ・バニャイヤ

Ducati Lenovo Team / Ducati Desmosedici GP23

+2.734  
3

#10 ルカ・マリーニ

Mooney VR46 Racing Team / Ducati Desmosedici GP22

+4.408  
4

#12 マーベリック・ビニャーレス

Aprilia Racing / APRILIA RS-GP

+4.488  
5

#33 ブラッド・ビンダー

Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16

+7.246  
6

#73 アレックス・マルケス

GRESINI Racing MotoGP / Ducati Desmosedici GP22

+7.620  
7

#20 ファビオ・クアルタラロ

Monster Energy Yamaha MotoGP / Yamaha YZR-M1

+7.828  
8

#23 エネア・バスティアニーニ

Ducati Lenovo Team / Ducati Desmosedici GP23

+8.239  
9

#43 ジャック・ミラー

Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16

+11.509  
10

#89 ホルヘ・マルティン

Prima Pramac Racing / Ducati Desmosedici GP23

+14.819  

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