MotoGPRACE REPORTS

第3戦アメリカズGP

2023年4月16日(日)

サーキット・オブ・ジ・アメリカ (オースティン)
路面:ドライ 41℃、気温:21℃、湿度:32%

リンス、サバイバルレースを制しホンダ移籍後3戦めでの優勝。

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RACE REPORT

 テキサス州COTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカ)で行われた第3戦アメリカズGPは、スズキの撤退で今季LCRホンダに移籍したA・リンス(ホンダ)が予選2番手から好スタートを切り今季初優勝を達成した。序盤はPPスタートのF・バニャイア(ドゥカティ)が一気にペースを上げて先行。2番手につけたリンスをじりじり引き離すが、3周目にレコードタイムをマークしたリンスがバニャイアの背後に迫る。ストレートではドゥカティ。ハイスピードコーナーが続くコース前半と終盤はリンスがその差を縮めるという接戦。そして迎えた8周目。背後に迫るリンスのプレッシャーに押しつぶされるようにバニャイアが転倒。これで首位に立ったリンスは、以後、後続との差を計りながら20周のレースを走り切った。

 

 昨年の最終戦バレンシアGP以来、3戦ぶりの優勝。バレンシアGPではスズキMotoGP撤退の花道を優勝で飾り、今度は低迷が続くホンダ陣営に、2年25戦ぶりに優勝をプレゼントした。「素晴らしいレースが出来たし、すごくうれしい。今大会は予選でフロントロー、スプリントレースで2位、そして、決勝は優勝することが出来た。昨日のスプリントレースではスタートに失敗してペッコ(バニャイア)に逃げられたが、今日はいい走りが出来た」とスプリントレースで後塵を拝した悔しさを晴らした。COTAはリンスがもっとも得意とするコース。Moto3、Moto2を制し、2019年にはMotoGP初優勝をCOTAで達成。昨年も2位になっており、「好きなコース。自分の走りに合っているし、今日はペースもタイヤも良かった」と勝因を語った。

 

 2位には、L・マリーニ(ドゥカティ)。3位には7番手グリッドから好スタートを切り、オープニングラップに3番手に浮上したF・クアルタラロ(ヤマハ)が続いた。今年は開幕戦から気合が空回りするレースが多く、前日のスプリントレースも好位置につけながら転倒再スタートで19番手にダウン。そうした悔しさを晴らす表彰台だった。クアルタラロは、「とても厳しいレースだった。今年は序盤にポジションを落とすと表彰台に立つのが難しくなるので、序盤からハードに攻めた。そしてできる限りの力を発揮した。久しぶりに表彰台に立つことが出来てうれしい。チームも全力で頑張ってくれているし、これからも何度も上がりたい」と笑み。昨年のマレーシアGPで3位になって以来、4戦ぶりの表彰台。今年から始まったスプリントレースを含めると7レースぶりの表彰台だった。

 

 4位にM・オリベイラ(アプリリア)、5位にM・ベゼッキ(ドゥカティ)、7位にJ・ザルコ(ドゥカティ)、そして8位にF・モルビデリ(ヤマハ)と続いた。今年になって調子を取り戻してきたモルビデリは、前戦アルゼンチンGPの4位に続き2戦連続のシングルフィニッシュ。「走りは悪くなかったのだが、今大会は14番手というグリッドが悪すぎた。でも、調子はいいし、次に向けていろいろ収穫あるレースだった」と登り調子をアピールした。

 

 9位にF・ジャンアントニオ(ドゥカティ)、10位にA・フェルナンデス(アプリリア)、そして、開幕戦ポルトガルGPの怪我で欠場しているE・バスティアニーニ(ドゥカティ)の代役として出場のM・ピロが11位でチェッカーを受けた。代役としてしっかりポイントを獲得したピロは「今日のレースは、とにかく完走することが大きな目標だったし、あまりリスクを冒さないように走った。ウォームアップで試せなかった変更もありトップ10には届かなかったが、チームのためにいい仕事が出来たと思う」と、代役ながら貴重なポイントをゲットした。

 

 今大会PPを獲得しスプリントレースでライバルを圧倒。決勝レースでも大会の完全制覇を狙ったバニャイアだったが、前戦アルゼンチンGPに続き2戦連続の転倒となった。「2戦連続の転倒は、自分でも説明がつかないし、この状況を受け入れるのは辛い。ミスをしたのは事実だが、それが何なのかはわからない。不思議な転び方だったし、これからしっかり分析したい」と肩を落とした。開幕戦ポルトガルGPに続く完全制覇は果たせなかったが、総合2位をキープした。

 

 今大会は、22台が出場して完走13台という厳しい戦い。2日連続で青空が広がるも、スプリントレースの30℃から一気に21℃へと気温が下がったことが、一層レースを難しくした。リンスが優勝したホンダ勢は、J・ミル、中上貴晶、マルク・マルケスの代役として出場のS・ブラドルが、転倒リタイアという結果だった。

RACE RESULT

Po. Rider/Team/Machine Time Support
1

#42 アレックス・リンス

LCR Honda Castrol / Honda RC213V

41’14.649  
2

#10 ルカ・マリーニ

Mooney VR46 Racing Team / Ducati Desmosedici GP22

+3.498  
3

#20 ファビオ・クアルタラロ

Monster Energy Yamaha MotoGP / Yamaha YZR-M1

+4.936  
4

#12 マーベリック・ビニャーレス

Aprilia Racing / APRILIA RS-GP

+8.318  
5

#88 ミゲル・オリベイラ

RNF MotoGP Team / APRILIA RS-GP

+9.989  
6

#72 マルコ・ベゼッキ

Mooney VR46 Racing Team / Ducati Desmosedici GP22

+12.049  
7

#5 ヨハン・ザルコ

Pramac Racing / Ducati Desmosedici GP23

+12.242  
8

#21 フランコ・モルビデリ

Monster Energy Yamaha MotoGP / Yamaha YZR-M1

+20.399  
9

#49 ファビオ・ディ・ジャンナントニオ

GRESINI Racing MotoGP / Ducati Desmosedici GP22

+27.981  
10

#37 アウグスト・フェルナンデス

Tech3 GASGAS Factory Racing / GASGAS RC16

+28.217  

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