MotoGPRACE REPORTS
第8戦オランダGP
2023年6月25日(日)
TTサーキット、アッセン
気温 30℃、 路面 ドライ 47℃、 湿度 32%
バニャイア、今季4勝め。ポイントリーダーでサマーブレーク。

PHOTO GALLERY
RACE REPORT
イタリア、ドイツからの連戦となった第8戦オランダGPは、予選2番手のF・バニャイア(ドゥカティ)が今季4勝目を達成した。今季7回目のフロントローから好スタートを切ったバニャイアは、3周目に先行するB・ビンダー(KTM)を交わし首位に立つと、中盤まではビンダー、後半は、ビンダーを交わし2番手に浮上したM・ベゼッキ(ドゥカティ)の追撃を振り切った。
前日に行われたスプリントでは2位。第3戦アメリカズGPから6戦連続(今季7回目)でメダルを獲得すると、決勝レースでは、イタリアGP優勝、ドイツGP2位、オランダGP優勝(今季4勝目)とシーズン前半戦最大の山場となった3連戦を3戦連続表彰台で乗り切った。上位5位までの差が1.934秒という厳しい戦い。その戦いを制したバニャイアは、「今日はいつもと違うことを試してみた。チームも僕の要求に応えてくれて、それがうまくいった。今日は本当に厳しい戦いだった。とても長くて、暑くて、タイヤに厳しい条件だった。朝のウォームアップはすべてが完璧だった。午後の決勝はリアタイヤがスライドするようになったが、勝つことが出来た。シーズン前半を良い形で終えることができてうれしい。これで気持ち良く夏休みに入ることができる」と満面の笑みだった。前日のスプリントでは、ベゼッキに苦戦して2位。決勝レースは気温が30度まで上昇し、スプリントとは違うセッティングにトライしたが、それが好結果につながった。これで8戦を終えて194点。総合2位のJ・マルティン(ドゥカティ)に35点差、総合3位のベゼッキに36点差とし、2年連続タイトル獲得に向けて一歩前進した。
2位にベゼッキ、3位にA・エスパルガロ(アプリリア)、4位には、トラックリミット違反で1ポジションダウンのペナルティが課せられたビンダー。以下、マルティン、A・マルケス(ドゥカティ)、L・マリーニ(ドゥカティ)と続いた。
予選14位から好スタートを切った中上貴晶(ホンダ)が、A・マルケス、マリーニを追う形で8位でチェッカーを受けた。今大会もリアのトラクション不足に苦しみ、決勝レースはリアにソフトを選択し、それが功を奏した。「ソフトを選んだというより、ハード、ミディアムではグリップしなかったし、それしか選択肢がなかった。なんとか最後までタイヤを持たせた。この3連戦、厳しい戦いが続いたが、今日はミスをせず、リズムをキープして走るように心がけた。後半戦につながる形で前半戦を終えられて良かった」と苦戦が続く中で今季ベストリザルトでフィニッシュした。
予選15番手のF・モルビデリ(ヤマハ)が9位になり、開幕から8戦連続でポイントを獲得した。「今大会はウイークを通して厳しい状況が続いた。それでも今日のウォームアップで一歩前進し、決勝は自信を持って臨むことが出来た。しかし、レースが始まるとタイヤにブリスター(水ぶくれのような状態)が発生しグリップが最悪の状態だった。それは近くにいたファビオ(クアルタラロ)も同じ状態で、ポテンシャルがかなり落ちているのがわかった。今日は簡単にミスが起きてしまうような状況だったので、ミスを避けて最後まで走り切ることに集中した」と厳しいレースを振り返った。
10位にA・フェルナンデス(KTM)、11位にL・サバドーリ(アプリリア)、12位にR・フェルナンデス(アプリリア)、第6戦イタリアGPで負傷したA・リンスの代役として出場のS・ブラドル(ホンダ)が13位でフィニッシュした。そして、14位にJ・フォルガー(KTM)で、完走14台という厳しい戦いだった。
M・マルケス(ホンダ)は、前戦ドイツGPで痛めた肋骨の状態が悪化し、ドイツGPに続き2レース連続で決勝に出場できず。負傷欠場中のJ・ミルの代役として出場のI・レクオナ(ホンダ)はトラブルでリタイアだった。開幕戦の怪我から復帰して3戦目のE・バスティアニーニ(ドゥカティ)は転倒リタイア。今大会のスプリントで3位になったF・クアルタラロ(ヤマハ)は序盤に転倒してリタイアだった。
RACE RESULT
Po. | Rider/Team/Machine | Time | Support |
---|---|---|---|
1 |
#1 フランチェスコ・バニャイヤ Ducati Lenovo Team / Ducati Desmosedici GP23 |
40’37.640 | |
2 |
#72 マルコ・ベゼッキ Mooney VR46 Racing Team / Ducati Desmosedici GP22 |
+1.223 | |
3 |
#41 アレイシ・エスパルガロ Aprilia Racing / APRILIA RS-GP |
+1.925 | |
4 |
#33 ブラッド・ビンダー Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16 |
+1.528 | |
5 |
#89 ホルヘ・マルティン Prima Pramac Racing / Ducati Desmosedici GP23 |
+1.934 | |
6 |
#73 アレックス・マルケス GRESINI Racing MotoGP / Ducati Desmosedici GP22 |
+12.437 | |
7 |
#10 ルカ・マリーニ Mooney VR46 Racing Team / Ducati Desmosedici GP22 |
+14.174 | |
8 |
#30 中上 貴晶 LCR Honda IDEMITSU / Honda RC213V |
+14.616 | |
9 |
#21 フランコ・モルビデリ Monster Energy Yamaha MotoGP / Yamaha YZR-M1 |
+29.335 | |
10 |
#37 アウグスト・フェルナンデス GASGAS Factory RacingTech3 / GASGAS RC16 |
+33.736 |
横にスクロールします
はNGKスパークプラグサポートチームです。