MotoGPRACE REPORTS

第9戦イギリスGP

2023年8月6日(日)

シルバーストーン
路面:ドライ 24℃、気温:16℃、湿度:79%

バニャイア、2位フィニッシュ。総合首位キープ。

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RACE REPORT

 レースウィークを通じ、気温が低く、雨が多い不安定な天候となった第9戦イギリスGP決勝は、レース中、一部のエリアで一時的に強く雨が降ったことで”フラッグ・トゥ・フラッグ”になる厳しい戦いとなった。その状況の中で予選4番手から好スタートを切り、20周のレースのほとんどでトップを走ったF・バニャイア(ドゥカティ)が2位でフィニッシュした。最終ラップにA・エスパルガロ(アプリリア)に逆転を許すも、総合首位をキープ、2位以下にリード築く快走だった。

 

 前日、ウエットコンディションのスプリントで14位に終わった悔しさを晴らしたバニャイアは、難しいレースをこう振り返った。「コンディションがベストではなかったので、ソフトタイヤを選択したが、レース中に雨が降り始め、どこまでプッシュできるのか分からない状態だった。コースのところどころでは降り方が強くて、かなり怖かった。しかし、マシンをチェンジせずに走り続けることを決めた判断は悪くなかった。今日はアレイシ(エルパルガロ)のほうがトラクションが良くて加速で負けていた。でも結果には満足しているし、今日はいい一日だった。昨日のスプリントは残念だったが、今日は目標を達成することが出来た」前半はエスパルガロ(アプリリア)との一騎打ち。レース中盤に雨が降り始め、後半はセカンドグループが追いつき、5台の優勝争いになる厳しい戦いだった。

 

 3位にB・ビンダー(KTM)、4位にM・オリベイラ(アプリリア)、5位にM・ビニャーレス(アプリリア)。以下、J・マルティン(ドゥカティ)、L・マリーニ(ドゥカティ)、J・ミラー(KTM)、J・ザルコ(ドゥカティ)、R・フェルナンデス(アプリリア)と続き、ここまでがトップ10フィニッシュだった。

 

 予選14番手のF・モルビデリ(ヤマハ)が14位でフィニッシュした。モルビデリはレース中盤、8番手まで浮上したが、雨が降り始めたため、レインタイヤを装着したマシンにチェンジ。これで15番手までポジションを落とし、終盤はチームメートのF・クアルタラロ(ヤマハ)を従えての14位でチェッカーを受けた。厳しい戦いを終えたモルビデリは「マシン交換の判断は結果的には良くなかったが、雨が降り始めたとき、すでにフロントタイヤが消耗していて苦しかった。それでピットに戻ることを決めた。あのまま雨が降り続けることを期待したが叶わなかった。レース前半はとても順調だった。結果は残念だが、今日のレースはこれからの戦いに向けていいデータを得られたと思う」と納得の表情だった。

 

 チームメートで15位でフィニッシュのクアルタラロも波乱のレースだった。予選ではコースアウトを喫し、タイムアタックのチャンスがないまま最後尾20番手に終わったが、厳しいグリッドから7番手まで猛追撃する。しかし、レース終盤の18周目にマリーニと接触しカウルが脱落するハプニングで再びポジションを落とした。ピットに戻りマシンをチェンジして15位で辛うじてポイントを獲得したクアルタラロは、「今日は決勝で新しいものをテストしたが、興味深いデータを得ることが出来た。グリッド最後尾から7位まで挽回できたことは評価できるし、良い経験が出来た。新型フェアリングの効果を確認できたことも良かった。でも依然としてオーバーテイクは簡単ではなかった。レース終盤にはルカ(マリーニ)と接触してフロントカウルが外れてしまったが、レースだから仕方ない」と大荒れのレースを振り返った。

 

 ホンダ勢は、ノーポイントに終わった。予選21番手から決勝に挑んだ中上貴晶は16位。今大会から新しいカウルを投入したが「ウイリー抑制では効果はあったが、加速、スピードには思ったほどつながらなかった。雨が降ったときにマシンをチェンジし、あのまま雨が強くなることを期待した」とギャンブルも裏目に出る結果だった。

 

 A・リンス(ホンダ)の代役として出場のI・レクオーナは17位。今大会が怪我からの復帰戦となったJ・ミル(ホンダ)は3周目にコースアウトを喫し転倒リタイア。予選13番手から前半トップ10へとポジションを上げたM・マルケス(ホンダ)は、15周目にE・バスティアニーニ(ドゥカティ)と接触し転倒リタイア。バスティアニーニもマルケスと接触した後、マシンに異常が発生し転倒リタイアに終わった。

RACE RESULT

Po. Rider/Team/Machine Time Support
1

#41 アレイシ・エスパルガロ

Aprilia Racing / APRILIA RS-GP

40’40.367  
2

#1 フランチェスコ・バニャイヤ

Ducati Lenovo Team / Ducati Desmosedici GP23

+0.215  
3

#33 ブラッド・ビンダー

Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16

+0.680  
4

#88 ミゲル・オリベイラ

CryptoDATA RNF MotoGP Team / APRILIA RS-GP

+0.750  
5

#12 マーベリック・ビニャーレス

Aprilia Racing / APRILIA RS-GP

+2.101  
6

#89 ホルヘ・マルティン

Prima Pramac Racing / Ducati Desmosedici GP23

+7.903  
7

#10 ルカ・マリーニ

Mooney VR46 Racing Team / Ducati Desmosedici GP22

+9.099  
8

#43 ジャック・ミラー

Red Bull KTM Factory Racing / KTM RC16

+9.298  
9

#5 ヨハン・ザルコ

Prima Pramac Racing / Ducati Desmosedici GP23

+9.958  
10

#25 ラウル・フェルナンデス

CryptoDATA RNF MotoGP Team / APRILIA RS-GP

+19.947  

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