SUPER GTRACE REPORTS

第3戦SUZUKA GT

2023年 6月3日(土) ~ 4日(日)

鈴鹿サーキット(450kmレース)

台風接近が伝えられたものの、まずまずの天候となった第3戦は、予想外のアクシデントの発生により赤旗終了に。

PHOTO GALLERY

RACE REPORT

 週末に向け台風接近が伝えられたものの、まずまずの天候となったシリーズ第3戦「SUZUKA GT 450km RACE」は6月3~4日、鈴鹿サーキットで開催されたが、予想外のアクシデントの発生により赤旗終了に。当該アクシデントに関連したドライバーの無事が報告されたことは不幸中の幸いながらも、レース結果に抗議、控訴等が提出されたため、週明け6月7日時点では結果が未確定という波乱の状況となっている。

 

 金曜には激しい風雨にさらされた鈴鹿サーキットだが、6月3日土曜には天候も回復、サポートレースの遅れによって20分ディレイとなったものの、午後3時25分にGT300のQ1がドライコンディションでスタートした。

 まず、A組では1分57秒台での僅差の争いとなる中、31号車レクサスLC、7号車BMW M4 GT3、60号車GRスープラがトップ3を獲得。続くB組では、同じく57秒台で50号車レクサスLC GT3、56号車GT-R、20号車GR86が上位を奪うことに。

 続いて午後3時58分に始まったGT500のQ1では、19号車GRスープラ、#24 リアライズコーポレーション ADVAN Zのヨコハマ勢が1-2を手にし、#17 Astemo NSX-GTが3番手につける。

 

 そして午後4時18分にコースインとなったGT300のQ2では、一気にタイムのレベルが上がる中、61号車BRZが唯一1分55秒台にいれてPPを獲得。11号車GT-R、60号車GRスープラと、ここではダンロップ勢が1-2-3を手にする。

 午後4時36分スタートのGT500のQ2では、好調の#24 リアライズコーポレーション ADVAN Zが1分44秒320を叩き出し、ポールポジションを獲得したと思われたが、再車検で燃料タンク容量が僅かに多かったとして失格となってしまい、繰り上がりで36号車GRスープラがポールシッターに。以下、19号車GRスープラ、#100 STANLEY NSX-GTが2~3番手に続く結果となった。

 

 一夜明け、6月4日の日曜もまずまずの好天となり、気温28℃、路面温度41℃と初夏を思わせる暑さの中で、白バイ・パトカーによるパレードラップの後、午後1時38分にいよいよ77周・450kmの攻防が始まった。

 

 GT500では、序盤上位は予選順位のままのオーダーとなり、36号車GRスープラが19号車GRスープラ、#100 STANLEY NSX-GTを従えて周回を重ねるが、7周目に#1 MARELLI IMPUL Zが#100 STANLEY NSX-GTをとらえて3番手にポジションを上げる。

 しかし、この直後にGT300車両がヘアピン付近で右リヤタイヤを脱輪してしまい、早々にFCYが導入されると、翌周にはセーフティーカーに。ホームストレートで全車がクラスごとに整列し直してのリスタートとなり、いったん各車間のギャップがなくなる。

 

 ここから再びリードを拡大しようとした36号車GRスープラだが、最初のピットインの際に既に1回目のピット作業を終えていた19号車GRスープラ、#1 MARELLI IMPUL Zに先行されてしまった他、アウトラップのタイヤが温まる前に#23 MOTUL AUTECH Zにもかわされてしまい、19号車GRスープラ、#1 MARELLI IMPUL Z、#23 MOTUL AUTECH Zがトップ3という状況に。

 19号車GRスープラと#1 MARELLI IMPUL Zが2回目のピットストップを消化したところで、再び36号車GRスープラが首位に返り咲くが、48周目にこの36号車GRスープラも2回目のピットに入り、再び19号車GRスープラが前に。

 

 一旦6秒前後まで開いたこの2台のギャップだが、徐々に縮まり出した59周目、なんと4番手を走行中の#23 MOTUL AUTECH Zが、130Rを立ち上がってシケインへ向かう途中でGT300車両をかわそうとして接触、スピン状態となってバリアへ激しくクラッシュするアクシデントが発生してしまう。

 このためすぐさまセーフティーカーが導入された後、レースは赤旗中断に。

 このアクシデントに絡んだGT300の87号車ランボルギーニGT3と#23 MOTUL AUTECH Zのドライバーは、幸いなことに無事救出され大事には至らなかったが、バリアおよびデブリフェンス等が大きく損傷を受けたことでレースはこのまま終了というアナウンスがなされた。

 

 この後、58周終了時点の順位が暫定結果として発表され、このときトップにいた#3 Niterra MOTUL Zが優勝とされたが、この#3 Niterra MOTUL Zは義務付けの2回目のピットを消化していなかったため、この暫定結果に多くのチームから抗議が出された結果、大会審査委員会はこの抗議を認め、改めて#3 Niterra MOTUL Zに60秒加算のタイムペナルティーが科され、19号車GRスープラを優勝、2位に36号車GRスープラ、3位に#1 MARELLI IMPUL Z、降格された#3 Niterra MOTUL Zを4位とする暫定結果が出された。

 ところが、今度はこの暫定結果に対して#3 Niterra MOTUL ZのNDDP RACINGから抗議が提出されるも、審査委員会はこれを却下。これを受けてNDDP RACINGが控訴を書面表明したために、後日この控訴に対する審議が行われ、その結果が出るまではGT500の競技結果は現状の暫定結果のまま留保されるということとなっている。

 

 一方、GT300ではポールシッターの61号車BRZが序盤から飛ばして7秒ほどのマージンを稼いだものの、前述したように7周目に18号車NSX GT3のタイヤが脱落してしまい、セーフティーカーが入ったことで61号車BRZのマージンは帳消しに。

 リスタート後首位を走る61号車BRZだったが、序盤のうちに既に1回目のピット作業を消化している陣営もあり、61号車BRZにとっては厳しい戦況となってしまう。

 

 レース半ばには早めに1回目のピットを終えた2号車GR86が首位に立ち、これに52号車GRスープラ、7号車BMW M4 GT3、60号車GRスープラらが続く展開となったが、2回目のピットで52号車GRスープラが作業に手間取り後退。代わって7号車BMW M4 GT3が実質的な2番手に浮上すると、翌周にピットインした2号車GR86がアウトラップの1コーナーでコースアウトしてしまい、ここで前に出た7号車BMW M4 GT3が、各車が2回目のピットを終えたところで堂々の首位に躍り出る。

 

 ところが、この後大きなアクシデントが発生し、レースは赤旗終了に。GT300では全車が2回のピット作業を終えていたこともあり、54周時点の結果で7号車BMW M4 GT3が今季初優勝。2号車GR86は惜しくも2位、3位には52号車GRスープラという結果となった。

 

 次大会のシリーズ第4戦は2カ月後の8月5~6日、富士スピードウェイで開催される予定だ。

RACE RESULT

Po. Driver/Team/Machine Time Support
1

#19 国本雄資 / 阪口晴南

TGR TEAM WedsSport BANDOH / WedsSport ADVAN GR Supra

1:59’51.274  
2

#36 坪井翔 / 宮田莉朋

TGR TEAM au TOM’S / au TOM’S GR Supra

+2.094  
3

#1 平峰一貴 / B.バゲット

TEAM IMPUL / MARELLI IMPUL Z

+25.303  
4

#3 千代勝正 / 高星明誠

NDDP RACING / Niterra MOTUL Z

+28.218  
5

#100 山本尚貴 / 牧野任祐

TEAM KUNIMITSU / STANLEY NSX-GT

+29.555  
6

#14 大嶋和也 / 山下健太

TGR TEAM ENEOS ROOKIE / ENEOS X PRIME GR Supra

+41.713  
7

#16 福住仁嶺 / 大津弘樹

ARTA / ARTA MUGEN NSX-GT

+49.071  
8

#24 佐々木大樹 / 平手晃平

KONDO RACING / リアライズコーポレーション ADVAN Z

+1’20.858  
9

#17 塚越広大 / 松下信治

Astemo REAL RACING / Astemo NSX-GT

+1’28.614  
10

#38 立川祐路 / 石浦宏明

TGR TEAM ZENT CERUMO / ZENT CERUMO GR Supra

+1’33.012  
11

#37 笹原右京 / G.アレジ

TGR TEAM Deloitte TOM’S / Deloitte TOM’S GR Supra

+1’35.161  
12

#8 野尻智紀 / 大湯都史樹

ARTA / ARTA MUGEN NSX-GT

+1’42.345  
13

#23 松田次生 / R.クインタレッリ

NISMO / MOTUL AUTECH Z

+1Lap  
14

#64 伊沢拓也 / 太田格之進

Modulo Nakajima Racing / Modulo NSX-GT

+1Lap  
15

#39 関口雄飛 / 中山雄一

TGR TEAM SARD / DENSO KOBELCO SARD GR Supra

+1Lap  

横にスクロールします

NGKはNGKスパークプラグサポートチームです。

日本特殊陶業コーポレートサイト NGKスパークプラグ/ NTKテクニカルセラミックス 製品サイト レーシングプラグ商品ページ