SUPER GTRACE REPORTS

第5戦SUZUKA GT

2023年 8月26日(土) ~ 27日(日)

鈴鹿サーキット(450kmレース)

GT500では#16 ARTA MUGEN NSX-GTが今季NSX勢にとって初となる優勝をポール・トゥ・ウインで飾った。

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RACE REPORT

 8月26~27日、今季2度目の開催となる鈴鹿サーキットを舞台に、「SUZUKA GT 450km RACE」が行われた。酷暑の週末となったが、GT500では#16 ARTA MUGEN NSX-GTが今季NSX勢にとって初となる優勝をポール・トゥ・ウインで飾ったほか、GT300でも18号車NSX GT3が今季2勝目をマークし、ホンダ勢が両クラスで凱歌を上げた。

 

 直前まで雨の可能性も懸念されたものの、この週末の鈴鹿は夜間に降雨はあったものの、昼間には雨は降らず、非常に暑さが厳しい中での2日間となった。

 まず、土曜の午後3時20分に予定より10分遅れてスタートしたGT300のQ1A組では、61号車BRZがトップを奪い、87号車ランボルギーニGT3、9号車メルセデスGT3が2~3番手に。

 続くB組では、6号車アウディR8 LMSが首位通過を果たし、4号車メルセデスGT3、56号車GT-Rがこれに続く。

 この後午後3時53分に開始されたGT500のQ1では、#8 ARTA MUGEN NSX-GTがトップタイムを獲得も、少し遅れて同タイムを刻んだ#24 リアライズコーポレーション ADVAN Zが2番手、3番手には#23 MOTUL AUTECH ZとGT-R勢が好調さを見せた。

 

 午後4時13分に始まったGT300のQ2では、これが14回目のポールポジション獲得となる山内英輝のドライブで、1分57秒608を叩き出した61号車BRZがポールシッターに。96号車RC F GT3、4号車メルセデスGT3、87号車ランボルギーニGT3らが58秒台で続くこととなった。

 また、午後4時31分にスタートしたGT500のQ2は、やや夕方となって路気温が下がる中でアタックが行われ、Q1同様46秒台の攻防が展開されたが、#16 ARTA MUGEN NSX-GTが1分46秒385をマークしてポールポジションを獲得。同じく46秒台を叩き出した#23 MOTUL AUTECH Z、#17 Astemo NSX-GTが2~3位につけた。

 

 一夜明けた8月27日の日曜日は、気温33℃、路面温度50℃という酷暑の中、午後2時45分に450km、77周の決勝がスタートを迎えた。

 三重県警の白バイ・パトカー先導によるパレードラップとフォーメーションラップを終え、午後2時53分に決勝レースがスタートすると、GT500では、まずはポールの#16 ARTA MUGEN NSX-GTがじりじりとリードを築き、#23 MOTUL AUTECH Z、#17 Astemo NSX-GTとのギャップを拡大していく。

 早々に1回目のピットインをこなす陣営も現れるが、11周目にGT300でアクシデントが発生したためSCからFCYへ。#16 ARTA MUGEN NSX-GTはFCY寸前にピットインし給油とタイヤ交換を行うが、少し遅れて同様にピットに入った6番手の#24 リアライズコーポレーション ADVAN Zは入り口閉鎖に僅かに間に合わず、60秒のペナルティストップを科せられてしまう。

 逆にこのピットストップが奏功した#16 ARTA MUGEN NSX-GTは、一気に30秒ほどにギャップを拡大することに成功、44周目の2回目のピットもトップを譲ることなく終え、2番手で追走する#23 MOTUL AUTECH Zの接近を許さぬ盤石のレース運びを見せる。一方で3番手につけていた#17 Astemo NSX-GTはピットインのタイミングが裏目に出て、早めにピットを終えて追い上げていた39号車GRスープラの後塵を拝することに。

 

 前回は大きなアクシデントに見舞われた鈴鹿大会だが、この日はトップをひた走る#16 ARTA MUGEN NSX-GTが順調に周回を重ねることとなり、そのままトップでチェッカー。2番手の#23 MOTUL AUTECH Zに10秒以上の差をつけての、見事なポール・トゥ・ウインに。#23 MOTUL AUTECH Zに続いては、3番手でフィニッシュした39号車GRスープラが今季初となる表彰台を獲得することとなった。

 ところが、暫定表彰台を終えた後に行われた決勝後の再車検で、#23 MOTUL AUTECH Zのスキッドブロックが規定を超えて削れていることが判明。このため#23 MOTUL AUTECH Zは失格となり、2位を失うことに。代わって39号車GRスープラが2位、3位には14号車GRスープラが、さらに4~6位には#17 Astemo NSX-GT、#1 MARELLI IMPUL Z、38号車GRスープラがそれぞれ繰り上がっている。

 

 一方、GT300では、スタートからポールの61号車BRZが逃げ、これを96号車RC F GT3、4号車メルセデスGT3、87号車ランボルギーニGT3と、グリッド順どおりのオーダーでの追走が続けられたが、ピットインが可能となる5周目を過ぎたところで、燃費に優れた車両たちが早くも最初のピットを消化するが、上位陣はそのままステイする。

 それでもトップの61号車BRZは16周目に、2番手に浮上していた4号車メルセデスGT3も18周目にピットインを敢行したことで、一時は87号車ランボルギーニGT3が首位に立つも、全車が最初のピットを終えた頃には、早めにピットインを消化していた2号車GR86、31号車レクサスLCらがレースをリードすることに。

 しかし、41周目に2回目のピットを終えたあと、61号車BRZがハイペースで2号車GR86を追走。終盤激しい戦いとなることが想定された矢先の45周目、130R手前で56号車GT-Rの右リヤタイヤが外れてしまったために、コースオフしてクラッシュしてしまう。

 これで2度目のFCYが導入されたが、ここで2回目のピットインを引き延ばしていた陣営が一気にピットイン。うまくピットクローズの前にピットへ飛び込んだ87号車ランボルギーニGT3と18号車NSX GT3が一気に優勝争いに絡むことに。

 トップに躍り出た18号車NSX GT3は、終盤87号車ランボルギーニGT3の追い上げに耐え、そのままトップチェッカー。開幕戦以来となる今季2勝目を飾った。

 惜しくも87号車ランボルギーニGT3は2位、3位には61号車BRZが入り、以下88号車ランボルギーニGT3、4号車メルセデスGT3、31号車レクサスLCが4~6位となった。

 

 次大会となる「SUGO GT 300km RACE」は、みちのくはスポーツランドSUGOにて、9月16~17日に開催される予定だ。

RACE RESULT

Po. Driver/Team/Machine Time Support
1

#16 福住仁嶺 / 大津弘樹

ARTA / ARTA MUGEN NSX-GT

2:32’27.491  
2

#39 関口雄飛 / 中山雄一

TGR TEAM SARD / DENSO KOBELCO SARD GR Supra

+24.372  
3

#14 大嶋和也 / 山下健太

TGR TEAM ENEOS ROOKIE / ENEOS X PRIME GR Supra

+26.200  
4

#17 塚越広大 / 松下信治

Astemo REAL RACING / Astemo NSX-GT

+26.825  
5

#1 平峰一貴 / B.バゲット

TEAM IMPUL / MARELLI IMPUL Z

+29.758  
6

#38 立川祐路 / 石浦宏明

TGR TEAM ZENT CERUMO / ZENT CERUMO GR Supra

+40.231  
7

#100 山本尚貴 / 牧野任祐

TEAM KUNIMITSU / STANLEY NSX-GT

+42.979  
8

#64 伊沢拓也 / 太田格之進

Modulo Nakajima Racing / Modulo NSX-GT

+53.659  
9

#19 国本雄資 / 阪口晴南

TGR TEAM WedsSport BANDOH / WedsSport ADVAN GR Supra

+68.617  
10

#36 坪井翔 / 宮田莉朋

TGR TEAM au TOM’S / au TOM’S GR Supra

+68.952  
11

#37 笹原右京 / G.アレジ

TGR TEAM Deloitte TOM’S / Deloitte TOM’S GR Supra

+69.371  
12

#3 千代勝正 / 高星明誠

NDDP RACING / Niterra MOTUL Z

+91.613  
13

#24 佐々木大樹 / 平手晃平

KONDO RACING / リアライズコーポレーション ADVAN Z

+1 LAP  
14

#8 野尻智紀 / 大湯都史樹

ARTA / ARTA MUGEN NSX-GT

+8 LAP  
15

#23 松田次生 / R.クインタレッリ

NISMO / MOTUL AUTECH Z

失格  

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